朝、勝手口のたたきに、黒い米粒のようなものが十数粒
ほうきで掃いて、なんでもない顔でゴミ袋に入れたのに、3日後の朝、同じ場所にまた同じものが落ちていた
スマホで「黒い粒 フン 見分け方」と打ち込んで、画面に出てきた写真と見比べたとき、指が止まりませんでしたか
コウモリでした
そこから「コウモリ 追い出し方」を調べるうちに、どこかで「ファブリーズが効くらしい」という話にたどり着いて、いまこのページを開いている
まず最初に、これだけは言わせてください
その調べ方は、あなたの思いつきではありません
実際に、ハウスメーカーの担当者から「コウモリが止まっていそうなところにミント系のファブリーズをかけてみてください」と言われた人が、その体験をブログに書いています
つまり、住宅にかかわる仕事をしている人の口からも出ている話なんです
だからこの記事では、「そんなもので効くわけがない」と切り捨てることはしません
効くのか、効かないのか
そしてあなたの家の状況は、ファブリーズが向いている側なのか、向いていない側なのか
この2つを、公式の情報と実際に試した人の声、そして自治体が出している案内をもとに、順番に整理していきます
- ファブリーズがコウモリに効くのか、メーカー公式の情報から答えが出せる
- 「効いた」という声がなぜ生まれるのか、その仕組みがわかる
- 自分の家が「向いている側」か「向いていない側」か、30秒で判定できる
- 自力でやる場合の限界(法律と時期の壁)を、事前に知っておける
- 業者に頼む場合の費用の目安と、見積書のどこを見るべきかがわかる

とりあえずファブリーズをかけときゃ、いなくなるんですよね?ウチ、まだ3粒くらいしか落ちてないですし。



リョウさん、その考え、半分だけ当たっています。においで一時的に飛び去ることはあるんです。でも「飛び去る」と「巣を捨てる」はまったく別の話なんですよ。
ちなみに、いま夜の物音で眠れずにいる方もいるかもしれません
Yahoo!知恵袋には、こんな相談が残っています
「毎晩毎晩ガサガサと大きな音で、いつ入ってくるのかと思うと怖くて寝れません」
引用元:Yahoo!知恵袋「コウモリの追い出し方を教えて下さい」より
この気持ち、私も現場で何度も聞いてきました
大丈夫です
順番さえ間違えなければ、この音は必ず止まります
コウモリにファブリーズは効果ある?結論は「一時的に離れることはあっても、追い出せる根拠はない」


結論から書きます
- ファブリーズは「消臭・除菌」を目的とした製品であり、コウモリ用の忌避剤(=寄せつけないための薬剤)ではない
- においや水気の刺激で、コウモリがその場から一時的に飛び去ることはある
- ただし「追い出せた」「もう戻ってこない」と言える根拠は、どこにも存在しない
「効果ゼロです」とは書きません
実際に試して「翌朝フンが落ちていなかった」と書いている人が、確かにいるからです
正確に言うなら、「効果があるとメーカーが認めていない」「効果が続く根拠がない」というのが、いちばん誠実な答えになります
ここからは、なぜそう言えるのかを3つに分けて見ていきます
ファブリーズはそもそも何のための製品なのか(メーカー公式の説明)


まず、事実確認から始めましょう
ファブリーズを販売しているP&Gの公式サイトには、この製品の効果について、こう書かれています
「タバコ、体臭、汗、焼き肉などの食べ物のニオイや、ペットのニオイなど、生活の中で発生するいろいろなニオイに効果を発揮します」「普段の生活の中で私たちの身の回りに存在し、ニオイのもととなるカビや菌などのバイ菌に対して、優れた効果を発揮します」
引用元:P&G マイレピ「よくあるご質問:消臭・除菌効果」より
読んでいただくとわかりますが、書かれているのは「ニオイ」と「菌」の話だけです
ネズミにもイタチにも、そしてコウモリにも、動物を寄せつけない効果があるとは、公式のどこにも書かれていません
これは、ファブリーズが悪い製品だという話ではまったくありません
包丁がよく切れるからといって、それでネジを回そうとする人はいませんよね
それと同じで、製品としては優秀でも、そもそも作られた目的が違うというだけの話なんです
「忌避剤」って、そもそも何ですか?
忌避剤(きひざい)とは、動物や虫が「ここは嫌だ」と感じて近寄らなくなるように作られた薬剤のことです。殺すための薬ではなく、あくまで「離れてもらう」ための薬になります。コウモリ用の忌避剤には、スプレータイプ・固形タイプ・ジェルタイプなどがあり、コウモリが嫌がるとされる成分(ハッカに含まれるメントールなど)が使われています。ファブリーズは、この忌避剤というカテゴリの製品ではありません。
それでも「ファブリーズが効いた」という声がある理由


ここが、この記事でいちばん大事なところです
「効果はありません」で終わらせる記事は、実はある大事な声を無視しています
実際にファブリーズを試した人が、こう書き残しているんです
「翌朝。。。コウモリの糞は落ちておらず、ビックリ!ミント系の香りじゃなくても効果があったようです。」
引用元:続!オアシスるーむ「ファブリーズでコウモリ退避出来る?」より
この方は、ハウスメーカーから「ミント系のファブリーズをシュッとやってみて」と言われ、手元にあった緑茶成分入りのタイプで試しています
そして翌朝、フンが落ちていなかった
この体験を「気のせいです」と切り捨てるのは、私にはできません
ただ、同じ記事の中で、この方は続けてこうも書いています
「ファブリーズの効果が何日もつのかは不明です」「定期的にファブリーズをかけてみようと思います。」
引用元:続!オアシスるーむ「ファブリーズでコウモリ退避出来る?」より
ここです
「効いた」の直後に、「持続日数は不明」「定期的にかけ続ける」という言葉が並んでいる
つまり、この時点で「かけ続ける生活」がスタートしてしまっているんです



つまり、効いたように見えるだけってことですか?



いえ、その晩に飛び去ったのは本当だと思います。問題はその後なんです。コウモリは毎晩出入りしていますから、たまたま1日フンが落ちない日は普通にあるんですよ。
「においで飛び去る」のと「巣を捨てる」のはまったく別の話


コウモリが家に住み着くとき、彼らが見ているのはにおいではありません
見ているのは、この4つです
- 暗いこと
- 狭くて、体をぴったり預けられること
- 雨風が直接当たらないこと
- 温度がある程度安定していること
ファブリーズをかけたところで、この4つはひとつも変わりません
人間で例えるなら、こういうことです
自分の部屋が急に強いにおいで満たされたら、その日はリビングで寝るかもしれません
でも、においが消えたら自分の部屋に戻りますよね
引っ越しはしません
コウモリにとってのねぐらは、まさにこの「自分の部屋」なんです
正直に白状すると、私も昔、同じ勘違いをしました
自宅の軒下から追い出しただけで「完全勝利」を確信して、意気揚々と作業道具を片づけた2か月後、同じ場所の下にまったく同じ黒い粒が落ちていたんです
あのときの私は、玄関のドアを開けっぱなしにしたまま「泥棒よけスプレー」をまいて満足していたようなものでした(笑)
ファブリーズでコウモリ対策が続かない3つの理由


「効かないらしい」で終わってしまうと、人はなかなか納得できません
なので、ここではなぜ続かないのかを、数字と仕組みで整理していきます
- 理由①:においが数時間から半日で飛んでしまう
- 理由②:コウモリが慣れてしまう(においより住処のほうが大事)
- 理由③:布用の消臭剤を建材にかけるのは、メーカーの想定外
理由①においは数時間から半日で飛んでしまう


ファブリーズの効果が何時間もつのか、気になりますよね
Yahoo!知恵袋には、こんな回答が投稿されています
「ファブリーズの効果が感じられる時間は数時間から最大で12時間程度と言われています。」
引用元:Yahoo!知恵袋「ファブリーズの効果は一時的であることは承知なのですが」より
念のため補足しますが、これはメーカーが公表している数字ではありません
あくまで一般の回答者が書いた目安です
ただ、この数字を頭に置いたうえで、コウモリの1日を思い浮かべてみてください
コウモリは日が沈むころに飛び立って、虫を食べ、明け方にねぐらへ帰ってきます
夕方にスプレーをかけたとして、彼らが帰ってくるのはおよそ8時間から10時間後
屋外の軒下です
風も吹けば、夜露も降ります
そのころ、においがどれだけ残っているでしょうか
ここで、もうひとつ比べてほしいデータがあります
コウモリ専用に作られた忌避剤の、タイプ別の持続時間です


引用元:かわほりプリベント「コウモリ追い出し駆除スプレーが効かない理由」より
この図解の見方は、とてもシンプルです
コウモリを追い払うために作られた専用スプレーですら、持続は3時間から24時間程度とされている
コウモリ用に開発された製品でこれなんです
だとすれば、布製品の消臭のために作られた製品に、それ以上の持続を期待するのは、やっぱり筋が通らないと思いませんか
理由②コウモリが慣れてしまう(においより住処のほうが大事)


もうひとつ、やっかいな問題があります
それは「慣れ」です
コウモリ駆除を専門にしている業者の解説では、この現象がこう説明されています
「特定の刺激を長時間受け続けると、脳がその情報を『重要ではない背景情報』として処理し、感じにくくさせる仕組み」
引用元:かわほりプリベント「コウモリ追い出し駆除スプレーが効かない理由」より
これは私たち人間にも起きていることです
焼肉屋に入った最初の3分は服のにおいが気になるのに、30分後にはまったく気にならなくなる
あれと同じ仕組みが、コウモリの側でも起きるわけです
そして、天秤にかけられているものの重さが違いすぎます
コウモリにとって「ちょっとにおいがきつい」のは、我慢できる不快感です
一方で「ねぐらを失う」ことは、野生の世界では命に直結します
どちらを取るかは、考えるまでもありませんよね
ちなみに同じ解説記事では、洞窟にすむコウモリが捕食者のにおいを避けなかったという研究(Driessens ら 2010)も紹介されています
ただしこれは洞窟のコウモリと、天敵のにおいという特定の条件での実験なので、「あらゆるにおいがコウモリに効かない」ことの証明ではありません
そこは正確に受け取ってください
理由③布用の消臭剤を建材にかけるのは、メーカーの想定外


3つめは、あまり語られていない話です
ファブリーズの公式サイトには、使えないものについての案内があります
「皮革製品・和装・毛皮など、水の霧吹きだけで縮んだり色落ちしてしまうもの」「ファブリーズには消臭・除菌効果はありますが、洗浄効果はありません」
引用元:P&G マイレピ「よくあるご質問:使用できる衣類・布製品」より
ここで大事なのは、公式が想定しているのがあくまで衣類と布製品だという点です
外壁、軒天(=軒の裏側の天井部分)、天井裏の断熱材、換気口のまわり
これらは、公式の説明のどこにも出てきません
「家が腐ります」と脅すつもりはありません
ただ、水分を含んだスプレーを、乾きにくい天井裏や軒下に繰り返しかけ続けることが、湿気やシミの原因になりうるのは想像がつくはずです
そしてもうひとつ、見落としてはいけない一文があります
「消臭・除菌効果はありますが、洗浄効果はありません」
つまり、フンのにおいを上書きしても、フンそのものが片づいたことにはならないということです
においが消えた分だけ、かえって「解決した気」になってしまうのが、いちばん怖いところですね



じゃあもう、天井裏に業務用サイズを丸ごと1本まいちゃえばいいんじゃないですか!



リョウさん、ボトルに「布用」って書いてありますよ…。あと、その量を天井裏にまいたら、乾く前にカビの心配をすることになりますよ。
ファブリーズが「向いている場面」と「向いていない場面」【30秒セルフチェック】


ここまで読んで、「じゃあ使う意味はゼロなのか」と思われたかもしれません
そうではないんです
ファブリーズには、ちゃんと出番があります
大事なのは、いまのあなたの家が、どちらの側にいるのかを見極めることです
ここは私が判定するところではありません
あなた自身で、30秒で確かめてみてください
向いている場面|侵入口をふさぎ終えたあとの、においが残った場所


ファブリーズが本領を発揮するのは、すべてが終わったあとです
具体的には、この順番を全部やり終えた後になります
- どこから入っているか(侵入口)を特定した
- 中にいるコウモリを外に出しきった
- 侵入口をすべてふさいだ
- フンを回収して、清掃・消毒まで済ませた
- そのうえで、まだにおいが気になる布製品がある
玄関マット、屋外用のクッションカバー、物置に入れていた布もの
こういった布製品のにおいの仕上げとしてなら、ファブリーズはむしろ得意分野です
本来の使い方の範囲内で使うぶんには、何の問題もありません
ただ、お気づきでしょうか
これは「コウモリ対策」ではなく「後片づけ」なんです
向いていない場面|フンが落ち続けている・音がする・侵入口が分からない


逆に、次のどれかひとつでも当てはまるなら、においの上書きより先にやることがあります
- 軒下や玄関先に、フンが繰り返し落ちている
- 夜や明け方に、天井裏や壁の中からカサカサ・キーキーという音がする
- どこから入っているのか、自分では特定できていない
- すでに何度かスプレーしたのに、数日でまた落ち始めた
- フンの量が、ほうきで掃く程度では追いつかなくなってきた
ひとつでも当てはまった方へ
それはあなたの努力が足りないという意味ではまったくありません
順番の問題なんです
においを消すのは、いちばん最後の工程です
それを最初にやってしまうと、ずっと最後の工程だけを繰り返すことになるんですね
「一時的に消えた」を「解決した」と読み違えないための考え方


ここでひとつだけ、覚えて帰ってほしい判定基準があります
それは「1日で判定しない」ということです
コウモリは毎晩出入りしていますが、天候や気温、虫の多さによって、行動は毎日変わります
雨の夜は活動が鈍りますし、たまたま別の場所にとまる日もあります
だから「翌朝フンがなかった」だけでは、何も証明できないんです
判定するなら、この基準を使ってください
| 観察した期間 | 結果 | 判断 |
| 1日 | フンなし | まだ何も分からない |
| 3日 | フンなし | 参考程度。継続して確認 |
| 1〜2週間 | フンが完全にゼロ | ようやく「変化があった」と言える |
| 1〜2週間 | 1回でも落ちた | まだ出入りしている |
そして、ここからが本題です
この「かけては確かめ、かけては確かめ」を繰り返しているあいだに、もうひとつ静かに失われていくものがあります
それはお金ではありません
コウモリを追い出せる「時期」です
この話は、記事の後半でくわしくお伝えします



これだけは覚えておいてください。1日で判定しないこと。コウモリは毎晩来ています。1回落ちなかった朝は、たまたまかもしれないんです。
コウモリ対策の本当の分かれ道は「侵入口をふさげたかどうか」


追い出すことは、手段であって目的ではありません
目的は「戻れなくすること」です
ここを取り違えると、何をやっても同じ場所に戻ってきます
プロがやっている順番は「調査→特定→追い出し→封鎖→清掃」


まずは、プロがどんな順番で作業しているのかを見てください
コウモリ駆除を請け負う事業者の基本的な作業内容は、次のように整理されています


引用元:くらしのマーケット マガジン「コウモリ駆除の費用相場は1万円〜5万円」より
この5つの工程を、もう一度ゆっくり見てください
「においで追い払う」という工程が、どこにも中心として存在していません
最初にあるのは調査、そして特定です
そして、これは業者だけが言っていることではありません
福岡県朝倉市の環境課が出している住民向けの案内には、こう書かれています
「強い光に弱いのでライトなどの強い光で誘導して家の外に追い出し、侵入口を塞ぎましょう」
引用元:朝倉市(環境課)「コウモリについてのお知らせ」より
気づかれましたか
行政の案内に載っているのは、「におい」ではなく「光」と「封鎖」なんです
しかも「追い出す」で文が終わっていません
必ず「侵入口を塞ぎましょう」とセットになっています
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです
なお、自治体によって案内の内容は異なりますので、実際に動く前にお住まいの自治体の窓口にも確認してみてください
「高いところは全部ふさいだのに、まだ入られる」という現実


ここで、あるお宅の話を紹介させてください
Yahoo!知恵袋に投稿された、こんな相談です
「ガレージに侵入するコウモリに困っています。天井に近い高い場所にある隙間はすべて塞いだのですが、まだコウモリが侵入しています。あと考えられるのは、地面から高さ20cmくらいの所にある2cmくらいの隙間だけです」
引用元:Yahoo!知恵袋「コウモリの侵入口は地面に近い低い場所もありますか?」より
この方、とんでもなく頑張っています
高いところのすき間を「すべて」ふさいだと書いているんです
脚立に上って、上を見上げながら、ひとつずつ埋めていった時間を想像してみてください
それでも入られている
この相談についた回答が、また現実的でした
「家の基礎の水切りから入る例もあるので、20センチは入ると思います」
引用元:Yahoo!知恵袋「コウモリの侵入口は地面に近い低い場所もありますか?」より
コウモリは高いところから入る、というのは私たちの思い込みなんですね
専門業者の解説では、コウモリは1cm程度のすき間からでも入れるとされています
1cmというと、鉛筆1本が通るくらいです
換気口、雨戸の戸袋、屋根と壁の取り合い、基礎の水切り、エアコンの配管まわり
家というのは、思っている以上にすき間だらけなんです
だからこそ、「ふさぐ」の前に「どこから入っているか知る」が必要になります



つまり、追い出せても侵入口が1つ残っていたら、それは終わっていないってことですね?



その通りです。9個ふさいで1個残っていたら、結果は「ふさいでいない」と同じなんです。だから「どこから入っているか」を先に知る必要があるんですよ。
フンの掃除も「消臭して終わり」にできない理由


もうひとつ、においだけで済ませられない理由があります
コウモリのフンは、乾燥するとぱさぱさと崩れやすくなると言われています
崩れた細かい粒子が舞い上がれば、それを吸い込んでしまう可能性があるという指摘もあります
また、コウモリの体についていたダニが、フンのまわりや巣の跡に残っていることがある、という注意喚起もされています
ここで大げさに怖がらせるつもりはありません
言いたいのは、シンプルにこれだけです
- 素手でさわらない(使い捨ての手袋を使う)
- マスクなしで作業しない(粉じん用のマスクが望ましい)
- 乾いたまま掃き集めない(舞い上がりやすいので、湿らせてから回収する)
- 終わったら、石けんで手を洗ってうがいをする
- 天井裏など、暗くて狭くて量が多い場所は自力の範囲を超える
そしてもちろん、ここに消臭スプレーをかけてもフンは1粒も減りません
自力で進める前に知っておきたい「法律」と「時期」の2つの壁


ここからは、やる気だけではどうにもならない話をします
これはあなたの技術や根気の問題ではありません
コウモリという相手には、制度としての壁が2つあるんです
壁①コウモリは法律で守られている(捕まえる・殺すはできない)


まず、いちばん大事なところです
コウモリは、野生鳥獣として法律で保護されています
朝倉市(環境課)の案内には、こう明記されています
「コウモリは、鳥獣保護管理法で保護されており捕獲が禁止されています。」「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。」
引用元:朝倉市(環境課)「コウモリについてのお知らせ」より
この数字で脅すつもりはありません
ただ、知らずにやってしまう人がいるから、先にお伝えしておきたいんです
網で捕まえる、たたき落とす、薬で始末する
こうした行為は、原則としてできません
一方で、追い出すこと・侵入口をふさぐことは自治体の案内にも出てくる方法です


引用元:朝倉市(環境課)「コウモリについてのお知らせ」より
ただし、これはあくまで朝倉市の案内をもとにした整理です
自治体によって案内の内容や運用が異なるため、実際に動く前には必ずお住まいの自治体にも確認してください
ちなみに朝倉市では、市による捕獲や駆除は行っておらず、対応が難しい場合は有料で対応できる業者を環境課が紹介する、という案内になっています
壁②追い出してはいけない時期がある(子育て期)


もうひとつの壁は、カレンダーです
コウモリには子育ての時期があり、その間は飛べない子が中に残っています
この時期に出入口をふさいでしまうと、親だけが外に出て、子が中に取り残されることになります


引用元:かわほりプリベント「コウモリの出産・繁殖時期と子供(赤ちゃん)の生態」より
本州でのコウモリの出産は、主に6月下旬から7月に集中するとされています
そして生後およそ1か月で、自力で飛べるようになると説明されています
ただし時期は地域や年によって差がありますので、必ず業者や自治体にも確認してください
さて、ここで最初の話に戻ります
春に軒下でフンを見つけて、スプレーを買ってきて、かけて、様子を見て、また落ちて、もう1本買い足して
この繰り返しを2か月ほど続けると、カレンダーは6月下旬になっています
つまりいちばん動きやすい季節を、スプレーの検証に使い切ってしまうということです
失っているのは、数百円のスプレー代ではありません
私が本当に「もったいない」と思うのは、いつもこっちのほうです



スプレー代の話じゃないんです。動ける季節をまるごと1シーズン逃してしまうことのほうが、ずっと大きな損なんですよ。
「業者に頼んだのに再発した」という声にどう向き合うか


ここで、私にとって書きにくい話をします
それでも書くのは、これを隠したまま「業者に頼めば安心です」と言うほうが、よっぽど不誠実だと思うからです
業者に封鎖まで頼んだのに、また音がしたという実例


Yahoo!知恵袋に、こんな投稿があります
「7月の末からコウモリが住み着き、8月末に業者の方に駆除していただきました。」「忌避剤を撒いて(数匹出てきました)+屋根の隙間を埋めて侵入経路の封鎖もして頂きました。」「駆除後屋根裏から同じ音が聞こえてきます。」
引用元:Yahoo!知恵袋「コウモリについて。7月の末からコウモリが住み着き」より
この方は、忌避剤の散布だけでなく屋根のすき間の封鎖まで頼んでいます
それでも音が戻った
この相談についた回答も、また現実を突いていました
「施工方法次第ですが コウモリはかなりひつこいですから なかなか難しいはずです。」
引用元:Yahoo!知恵袋「コウモリについて。7月の末からコウモリが住み着き」より
正直に書きます
「業者に頼めば100%解決します」とは、私には書けません
でも「だから自力でやろう」という結論にもならないんです
この方が本当に確認しておくべきだったのは、「再発したときに、どこまで無償で対応してもらえるのか」という一点でした
保証年数の数字ではなく、保証の中身です
満足度を分けていたのは「見せてもらえたかどうか」だった


では、満足した人と不満だった人は、何が違ったのでしょうか
害獣駆除サービスの利用者37人に行われたアンケート(2025年5月調査)を見ていくと、はっきりした共通点が見えてきます
まず、満足していた人の声です
「床下作業だったのでカメラ撮影による動画を見せていただき進入経路を発見していただきそこを塞いでいただき進入しなくなったから良かったです」(北海道 男性)「駆除作業開始前の説明やその後の予防対策まで丁寧に教えてくれた」(神奈川県 女性)
引用元:専門家の相談室「利用者37人のリアルな口コミ・評判・料金など解説」より
次に、不満だった人の声です
「3000円で、と言っていたのに結局1万円ちょっとだった」(埼玉県 女性)「費用がやや高く感じた点と、捕獲後の確認訪問が一度きりだった点」(埼玉県 男性)
引用元:専門家の相談室「利用者37人のリアルな口コミ・評判・料金など解説」より
並べてみると、見えてきませんか
満足した人は、「見せてもらえた」「説明してもらえた」と書いています
不満だった人は、「聞いていた金額と違った」「その後の確認が足りなかった」と書いています
不満の中身は、ほぼすべてが「事前に確認していれば防げたこと」なんです
ここから、業者を選ぶときの判断軸が4つ見えてきます
- 現地を見ずに電話だけで金額を出す業者には決めない(電話の概算はどうしても外れます)
- 追い出し・清掃・消毒・侵入口の封鎖が、どこまで料金に入るのかを書面で確認する
- 保証は年数ではなく「再発したとき、どこまで無償か」を確認する
- 出張費・見積もり費用・キャンセル料の有無を、依頼する前に聞いておく
この4つを聞くだけで、不満の声のほとんどは起こらなくなります
コウモリのフン被害で、実際に無料で相談できる駆除業者3選


頼むかどうかは、実態を見てから決めれば大丈夫です
まずは自分の家のどこから、何匹入っているのかを無料で見せてもらうところから始めてみてください
コウモリに対応している業者の中には、見積もり・出張費・キャンセル料をすべて無料にしているところや、最長10年の保証をつけているところもあります
24時間365日・日本全国で受け付けている窓口もあれば、建築の知識を持った会社が施工しているところ、地域に密着してスピード対応しているところもあります
どこが最適かは、お住まいのエリア・被害の範囲・建物の構造によって変わります
だからこそ、相見積もりの1社目として気軽に使ってみてください
\ 相見積にもオススメ /
どの窓口も、調査と見積もりは無料です
金額を見てから断っても、まったく問題ありません
無料の現地調査と相見積もりで、何がどこまで分かるのか


「見積もりを取る」と聞くと、契約への第一歩のように感じてしまいますよね
でも実際は違います
これは情報を取りに行く行為です
現地調査で分かること(自分では見られない場所の実態)


無料の現地調査で分かるのは、こういったことです
- どこから入られているか(侵入口の場所と数)
- いま何匹くらいいて、いつごろから住み着いていそうか
- フンがどのくらい溜まっていて、断熱材まで及んでいるか
- 封鎖が必要な箇所はいくつあるか
- 高所作業や足場が必要になるか(=金額が大きく変わるポイント)
- いまの時期に追い出しをして問題ないか
この6つ、ひとつも自分では確かめられません
脚立に上っても、スマホのライトで照らしても、見えるのは表面だけです
さきほどのアンケートで満足度が高かった人が「カメラ撮影による動画を見せていただき」と書いていたのは、まさにここのことなんですね
だから私は、無料の現地調査を「見積もりをもらう手続き」だとは思っていません
見えない場所を、無料で見せてもらう機会です
費用の目安を知っておくと、判断がぐっとラクになる


行動をためらわせているものの正体は、たいてい「いくらかかるか分からない」です
なので、目安を出しておきます


引用元:くらしのマーケット マガジン「コウモリ駆除の費用相場は1万円〜5万円」より(相場料金は2024年3月時点)
コウモリ駆除の費用相場は、1箇所あたり1万円〜5万円という目安が示されています
思っていたより、低くありませんでしたか
多くの方が「10万円は覚悟しないと」と身構えています
ただし、これはあくまで目安です
被害が何年も続いていて天井裏一面にフンが溜まっている場合や、高いところの作業で足場を組む必要がある場合は、金額は大きく変わります
そして忘れないでほしいのは、安い業者が良い業者とは限らないということです
安さの理由が「侵入口の封鎖が別料金だから」だったという話は、めずらしくありません
見積書のここを見る(相見積もりは可能であれば3社)


では、何社から取ればいいのでしょうか
業者側の解説では、こう案内されています
「コウモリ駆除の費用見積もりは、可能であれば3社から取りましょう。」
引用元:トータルクリーン「【悪徳業者に注意!】コウモリの駆除方法と費用見積もりのポイント10選」より
1社だけだと、その金額が高いのか安いのかを測る物差しがありません
そして見積書を受け取ったら、次の5つを確認してください
| 確認する項目 | 具体的に聞くこと |
| 作業内容の内訳 | 追い出し/清掃/消毒/侵入口の封鎖が、それぞれ料金に入っているか |
| 調査と出張の費用 | 見積もり費用・出張費・キャンセル料はかかるか |
| 保証 | 年数だけでなく、再発したときにどこまで無償で対応してもらえるか |
| 万一への備え | 作業中の破損に備えた損害保険に加入しているか |
| 実績 | コウモリの施工実績と、利用者のレビューがあるか |
そしてもうひとつ、覚えておいてほしい注意点があります
「『今日、駆除の依頼を決めていただけるなら、値引きします。』などとセールストークを言ってきますが、安易な契約は避けましょう。」
引用元:トータルクリーン「【悪徳業者に注意!】コウモリの駆除方法と費用見積もりのポイント10選」より
その場で決めさせようとする言葉が出てきたら、いったん持ち帰ってください
本当に良い会社であれば、あなたが他社と比べることを嫌がりません
ここまでの流れを、順番に並べておきます
スマホで写真を撮っておくだけで十分です。調査に来てもらったときの説明がスムーズになります
この時点では契約ではありません。出張費・見積もり費用がかからないところを選べば、負担はゼロです
ここがいちばん大事なところです。見せてくれるかどうかで、その会社の姿勢が分かります
総額だけで比べないでください。封鎖が含まれているかどうかで、意味がまったく変わります
急かされる必要はまったくありません。全部断っても大丈夫です



でも見積もりって、取ったら断りにくくないですか…?



見積もりは「買う約束」じゃありません。相見積もりを取ることは、業者の側もごく普通のことだと思っています。むしろ堂々と「他社さんも見ています」と言ってしまってください。
コウモリとファブリーズについてよくある質問


最後に、よく聞かれる質問をまとめておきます
- ファブリーズをかけたらフンが落ちなくなりました。もう大丈夫ですか?
-
まだ判断できません。コウモリは天候や気温によって行動が変わるので、1日フンが落ちないことは普通にあります。判定するなら1〜2週間、完全にゼロが続くかどうかで見てください。それでも侵入口が開いたままなら、戻ってくる可能性は残ります。
- ミント系のファブリーズなら効果が高いですか?
-
ミントの成分(メントール)をコウモリが嫌がるという説明は、駆除業者の解説などでよく見かけます。ただしファブリーズはコウモリ用の忌避剤として作られた製品ではなく、メーカーの公式サイトにも動物への忌避効果の記載はありません。実際に緑茶成分入りのタイプで試して「効果があったようです」と書いている方もいるので、香りの種類が決定的とは言い切れないのが実情です。
- ハッカ油スプレーならコウモリに効きますか?
-
コウモリ用の忌避剤としてハッカ油を紹介している業者は多く、ファブリーズよりは目的に合った選択です。ただしスプレータイプの持続は3時間〜24時間程度とされているため、かけ続けなければ効果は続きません。追い出しの一手としては使えますが、侵入口をふさがない限り根本的な解決にはならない点は同じです。
- コウモリを見つけたら、捕まえて遠くに逃がしてもいいですか?
-
できません。コウモリは鳥獣保護管理法で保護されており、捕獲が禁止されています。自治体の案内では、強い光で誘導して家の外に追い出し、侵入口をふさぐ方法が紹介されています。ただし自治体によって案内の内容や運用が異なりますので、実際に動く前に必ずお住まいの自治体にも確認してください。
- 天井裏にファブリーズを大量にまくのはダメですか?
-
おすすめしません。ファブリーズは衣類や布製品向けの製品で、公式サイトでも水の霧吹きで縮んだり色落ちしたりするものへの使用は避けるよう案内されています。天井裏や断熱材は、そもそも想定されている対象ではありません。乾きにくい場所に水分を含むスプレーをまき続けることは、湿気やシミの原因になりかねません。
- フンの掃除だけ自分でやって、封鎖は業者に頼んでもいいですか?
-
量が少なく、手の届く屋外であれば、手袋とマスクを着けて自分で回収する方法もあります。ただし天井裏など暗くて狭い場所や、量が多い場合は自力の範囲を超えます。乾いたフンは崩れて舞い上がりやすいと言われているため、無理はしないでください。掃除と封鎖をまとめて依頼したほうが、結果的に安く収まるケースもあります。
- 見積もりだけ取って、断ってもいいですか?
-
まったく問題ありません。見積もり・出張費・キャンセル料をすべて無料にしている窓口もあります。相見積もりは3社程度から取ることが推奨されており、比べること自体がごく普通の行動です。金額と内訳を見てから、自分のタイミングで決めてください。
まとめ|コウモリとファブリーズの答えと、いま取るべき次の一歩


長くなりましたので、答えをもう一度まとめます
- ファブリーズは消臭・除菌のための製品であり、コウモリ用の忌避剤ではない(メーカー公式に動物への忌避効果の記載はない)
- においや水気の刺激で一時的に飛び去ることはある。実際に「翌朝フンがなかった」という声もある
- ただし持続する根拠がない。コウモリ専用スプレーですら持続は3〜24時間程度とされている
- コウモリが選んでいるのは「暗い・狭い・雨風が当たらない・温度が安定」という条件。においが消えれば戻ってくる
- 向いているのは、侵入口をふさぎ終えた後の「布製品のにおいの仕上げ」まで
- 向いていないのは、フンが落ち続けている・音がする・侵入口が分からない段階
- 本当の分かれ道は「侵入口をふさげたかどうか」。1cm程度のすき間でも入れるとされ、低い場所から入られることもある
- コウモリは法律で守られており、捕まえることはできない。追い出せない時期もある(地域差あり・要確認)
- だから無料の現地調査で実態を知り、複数社の無料見積もりで内訳と保証を比べるのが、いちばん確実で損の少ない順番
最後に、ひとつだけ
ファブリーズを試したことは、まったく無駄ではありません
あなたは「気のせいだ」と目をそらさずに、動いたんです
フンを見つけて半年間、点検口を開けられないまま過ごしてしまう人だっているんですから
違っていたのは、能力でも根気でもなく、順番だけでした
においを消すのは最後の工程で、最初にやるのは「どこから入っているかを知ること」だった
それさえ分かってしまえば、あとは一本道です
次の朝、勝手口の下を見て、何も落ちていない
その翌朝も、その次の朝も、何も落ちていない
そうやって2週間が過ぎたころ、あなたはもう軒下を見上げなくなっています



スプレーを何本買うかを迷う時間を、「どこから入られているか」を知る時間に変えてください。そこさえ分かれば、この問題は必ず終わります。
今シーズンのうちに動きたい人へ|無料で相談できる害獣駆除業者3選


見てもらうだけなら、お金はかかりません
動くかどうかは、実態を知ってから決めれば大丈夫です
相見積もりの1社目として、気軽にどうぞ
\ 相見積にもオススメ /
今日の朝、また同じ場所に黒い粒が落ちていたなら、それは「そろそろ順番を変えるタイミングですよ」というサインです
あなたの家の夜が、静かに戻りますように